『Pocho』にクスクスを食べに行ってきました。
トラパニにはクスクスに魚介のスープを染み込ませた
『クスクス・トラパネーゼ』と呼ばれる伝統的な料理があります。
一般的にクスクスと言えば肉料理を連想しますが、クスクス・トラパネーゼは海に囲まれたシチリアならではのクスクスだと言えます。
さて、今回訪れた『Pocho』ですが、毎週日曜限定で
『クスクス・デグスタティオーネ』と呼ばれる、クスクスのフルコースが食べれます。
テラス席 |
食事に入る前に、クスクスの伝統的な作り方を教えてくれる、と言うので調理場にお邪魔しました。
残念ながら、『クスクスの女王』との異名を持つ、シェフのマリルーは出掛けているとのことで
代わりのシニョーラが作ってくれました。
まず、 セモリナ粉を少量の氷水でよくすり混ぜます。
こちらの鍋が、クスクス用の鍋、クスクスェーラ。
そこに5mmほどの穴がいくつか空いており、鍋の上に置き、水を沸かした蒸気で蒸らす仕組みになっています。
ある程度セモリナ粉がまとまってきたら、塩、こしょう、パセリ、玉ねぎ、シナモンを加えて調味します。
クスクスェーラに先ほどのセモリナ粉を移します。
レモンの皮とローリエを香り付けに刺します。
水、香味野菜を入れた鍋の上にクスクスェーラを置き、小麦粉と水を練った生地で隙間を塞ぎます。
そのまま1時間ほど蒸らし、料理ごとにスープを染み込ませて、更に蒸らしてクスクスの完成です。
一通り、クスクスの作り方を見せてもらった所で、席について食事のスタートです。
食前酒 |
カクテルとはいえ、かなりアルコールは強めで、アルーコールがダメな自分はアウト。。。でした。
一口ちびっとだけ。。。
パネッレ |
黒こしょうがたっぷり効かせてあり、素朴な味わいながらもパンチがあって、お酒に合いそうな味でした。。。
テラスからの眺め。
サン・ヴィートの街と海が一望できる最高のロケーションです。
こんな所でランチを食べるなんて、最高の休日です。。。
クスクス・ディ・ペッシェ |
魚介が豊富なシチリアならではのクスクスです。
イカと海老のフリットも添えてあり、別の器には魚介のスープ。
付け合わせ |
クスクスは予めスープを染み込ませてあり、十分味は吸い込んでいますが、更にスープをかけて頂きました。
蒸して作るクスクスを初めて食べましたが、食感が全然違うことに驚きました。
インスタントのように、モサモサしておらず、歯ごたえもしっかり残っていて、かつスープの味もしっかり吸っていて。
スープもスパイスが利いていて、日本人に特に好まれそうな味でした。
魚介のうまさもさすがシチリアです。
レモンのシャーベット |
口の中をさっぱりさせた所でメインのクスクスの登場です。
クスクス・ディ・カルネ |
どちらかと言うと、こちらのクスクスの方が馴染みがありますね。
豚肉、ソーセージ、ピーマン、ウイキョウなどの具と、スパイスを利かせたスープをたっぷり染み込ませたクスクスを合わせてあります。
スープはたっぷり吸ってはいますが、やはり歯ごたえはプチプチと心地よく。
程よくスパイシーなクスクスは馴染みのある味です。
恐らくクミンが入っているような。。。
クスクス・ドルチェ |
こちらのクスクスは水だけで蒸らした後、レーズンやドライイチジク、アーモンド、バターなどで味付けして
オレンジのマルメラータを添えてあります。
素朴な味ですが、クスクスの食感が良いアクセントになって、オレンジのジャムが甘味を補ってしみじみと美味しいデザートでした。
クスクスだけのコースと聞いていたのですが、味に飽きることもなく、お腹にもちょうど良く。
そして最高のロケーションで食べる贅沢。
たまにはこんな休日もいいものですね。
今回頂いたクスクス・デグスタティオーネですが、最初に書いたとおり日曜日限定のコースです。
トラパニでもクスクスは日曜に食べる料理のようで、作る手間など考えれば納得でした。
今回はうちのレストランのオーナーのコネで特別に月曜にやってもらいました。
さすがコネ社会のイタリア。。。いやいや感謝です。
ちなみにPochoはネコの名前だそうです。
お店にも至るところにネコの置物がありました。
ホテルも併設しています。
ホテルに泊まって美味しいクスクスを食べ、サン・ヴィートの海でゆっくり過ごす。。。
そんな贅沢な滞在も出来ます。
Pocho
http://www.pocho.it/
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